股関節が気になるのに、股関節だけを見ない理由|BodyAllの身体の見方
こんにちは!元プロ競輪選手、身体再構築トレーナーの平岡です。
BodyAll池袋を一人で運営しています。
この記事で伝えたいこと
・股関節は、「硬い・柔らかい」だけでは判断しません
・股関節には、可動域・操作性・安定性の3つが必要だと考えています
・股関節の使い方に、全員に共通する一つの正解はありません。骨格、生活、競技によって変わります
1. 股関節は「曲がる・伸びる」だけでは判断しない
・股関節が硬い
・前屈が苦手
・あぐらがかけない
・歩くと太ももが張る
・スクワットで深くしゃがめない
こうした相談はよくあります。でも僕は、股関節を「硬い・柔らかい」だけで判断できる関節だとは考えていません。
股関節は、身体の中でも特に立体的に考える必要がある関節だと、僕は思っています。
2. 股関節は、ほかの関節より動きの自由度が高い
膝は、主に曲げ伸ばしを担う関節です。足首まわりも複数の方向に動きますが、股関節ほど大きな自由度はありません。
股関節には、曲げる(屈曲)、伸ばす(伸展)、閉じる(内転)、開く(外転)、内側へ捻る(内旋)、外側へ捻る(外旋)という動きがあります。
ただ、人間は教科書に書いてあるように、「曲げるだけ」「外へ捻るだけ」で動いているわけではありません。
・曲げながら、開く
・曲げながら、内側へ捻る
・伸ばしながら、閉じる
・伸ばしながら、捻る
実際の動きは、いくつもの方向が同時に混ざっています。だから股関節は、身体の関節の中でも特に3次元で考える必要があると思っています。
3. 股関節に必要なのは「可動域」「操作性」「安定性」
股関節が硬いと言われると、ストレッチで動く範囲を広げようとすることが多いと思います。もちろん、それも大切です。でもBodyAllでは、そこで終わりにしません。
僕は、股関節には次の3つが必要だと考えています。
可動域:動く範囲があるか
操作性:その範囲を、自分の意思で動かせるか
安定性:その位置で、身体を支えられるか
たとえば、こんな人がいます。
人に動かしてもらえば、脚は大きく動く。でも、自分ではそこまで動かせない
自分では大きく動かせる。でも、その位置で片脚立ちになった途端に支えられない
これでは、「股関節を使えている」とは言えません。
柔らかければいい、というわけでもありません。可動域が大きくても、その範囲をコントロールして支える力がなければ、股関節が不安定になり、腰や膝など別の場所が頑張って支えることがあります。かといって、硬いと動きに制限が出てしまいます。
動く範囲があって、自分でしっかり動かせて、その位置で支えられる強さがある。この3つがそろって、はじめて股関節を使えていると僕は考えています。
4. 「動かせること」と「支えられること」が同時に必要
歩く時は、片脚で身体を支えながら、反対の脚を前へ出します。走る時は、一方の股関節で身体を支えながら、もう一方を高速で動かします。
つまり股関節は、自分の意思で動かす関節であり、同時に、無意識のうちに身体を支える関節でもあります。
股関節は、「動かす能力」と「止める能力」の両方が必要な関節です。
自由に動けることと、動かないように支えられること。一見反対に見えるこの二つを両立しなければならない。そこが、股関節の難しさであり、面白さです。
5. 股関節は、骨盤と下半身をつなぐ「起点」
股関節は、身体の土台である骨盤とつながり、骨盤は体幹や背骨の使い方とも関わります。下に向かっては、太ももの骨から膝、足首、足の裏へとつながっています。
つまり股関節は、下半身の起点であり、上半身と下半身の力を受け渡す場所です。どんな競技でも、トップクラスに重要な関節だと思っています。
だからこそ、股関節だけを調整すればいいわけでもありませんし、腰だけ、膝だけを見るのでも足りません。
6. 競輪選手として、股関節の重要性を嫌というほど感じてきた
僕は約20年間、プロの競輪選手として走ってきました。
競輪では、ペダルを踏み込んで回す動きの起点が股関節です。ただ、実際にペダルを踏んでいるのは足の裏です。股関節で生んだ力を、膝、足首を通して、足の裏からペダルへ伝えています。
しかもペダルは、ただ下に踏めばいいわけではありません。円を描き続けます。その円の動きに、股関節、膝、足首が途切れずについていく必要があります。
20年間、その動きを繰り返す中で、股関節の大切さを嫌というほど感じてきました。
7. 「正しいペダリング」は一つではない
競輪選手や自転車競技の選手を見ていると、実は全員が同じ漕ぎ方をしているわけではありません。ガニ股気味に漕ぐ人もいれば、内股気味に漕ぐ人もいます。
理由は、身体の作りが一人ひとり違うからです。
・股関節の形、骨格そのもの
・太ももの筋力
・太ももの骨やすねの骨の長さ
・脚全体の中での、それぞれの骨の長さの割合
膝は主に曲げ伸ばしを担う関節で、股関節ほど大きく捻ったり横に動いたりはできません。足首まわりも、股関節ほどの自由度はありません。
となると、ペダリングを自分の身体に合わせて調整するのは、一番自由度の高い股関節になります。
ガニ股気味か、内股気味か。これはどちらが良い悪いではなく、その人の股関節と下半身に合わせた使い方です。見た目を教科書どおりにそろえるより、その人の骨格と能力の中で、無理なく力を出せることの方が大事です。
腰の記事で書いた「ベストなアンバランス」とも近い考え方です。
8. 股関節の使い方は、競技によっても変わる
自転車だけではありません。
陸上:短距離、長距離、幅跳び、高跳びなどで股関節の使い方は変わるし、選手それぞれの骨格や競技スタイルで変わってきます。
サッカー:走るだけでなく、蹴る、止まる、切り返す、相手に当たられる。股関節には自由度と、一瞬で支える安定性の両方が必要です
野球:投げるのも打つのも、脚を上げて、踏み込み、骨盤を回して力を伝えます。その下半身の使い方も、選手ごとに違います
股関節の使い方に、全員に共通する一つの正解があるとは考えていません。
その人の股関節の骨格に合わせることを前提に、身体全体のバランス、日常生活、競技の内容によって、その人にとって正しい股関節の使い方は変わります。硬さだけでも、力だけでも判断できない。その身体で、そのバランスの中で、どう使えているか。そこが大事です。
9. 実例① サッカー選手:股関節を整え、使い方まで変えた
股関節まわりのコンディショニングをしたうえで、股関節の使い方の指導まで行ったサッカー選手がいます。
整えて終わりではなく、本人に「自分が股関節をどう使っているか」を理解してもらい、動き方を変えていきました。その結果、競技中の動きが明らかに良くなりました。
10. 実例② 自転車競技の選手:意識を変えただけでペダリングが変わった
筋力が足りないから鍛えた、柔軟性が足りないからストレッチをした。そういう話ではありません。
股関節をどう使うか。その意識を変えただけで、ペダリングがスムーズになり、成績が上がった選手もいます。
股関節は、動く範囲や筋力だけでなく、「どう使うか」で大きく変わる関節です。
11. 「歩く」も、実は股関節の仕事が大きい
歩くことを考える時、多くの方は太ももの筋肉や膝の負担、ふくらはぎや足首の動きを思い浮かべると思います。
僕は、歩く動きを考えるうえで、股関節は最重要レベルの関節の一つだと考えています。
歩くという動きは、股関節で脚を前へ出し、身体を支え、後ろへ送り、次の一歩につなげる。その繰り返しです。股関節を十分に使えていないと、その分を太ももや膝、ふくらはぎなどが補うことがあります。
12. 歩くとすぐに太ももがパンパンになる方へ
・少し歩いただけで、太ももの前がパンパンになる
・すねの筋肉が張ってくる
・歩いていると膝が痛くなってくる
BodyAllにも、こうした相談で来られる方はたくさんいます。
太ももを揉むと、その場では楽になる。でも、歩くとまた同じところが張ってくる。そんな経験はありませんか。
こういう方の場合、BodyAllでは張っている場所だけでなく、股関節を見ます。股関節の動きを調整し、立ち方や脚の出し方、股関節を使う意識を変えていく。それだけで、歩いた時に不具合が出にくくなる方もいます。
13. 実際には、こうやって見ていきます
股関節が気になって来られた方には、だいたいこんな流れで身体を見ていきます。
①話を聞く
仕事の姿勢、一日の過ごし方、運動歴、過去の怪我などを聞きます。
②動きを見る
股関節の曲げ伸ばし、開く・閉じる、捻る動きを見ます。
③自分で動かせるかを見る
人に動かしてもらった時と、自分で動かした時で、同じところまで動くかを比べます。
④支えられるかを見る
片脚立ち、スクワット、脚を前後に開いてしゃがむ動き、歩き方などを見ます。
⑤全身とのつながりを見る
骨盤、膝、足首、体幹の動きも確かめます。
⑥整える・動かす
施術や運動など、その日に必要なことを行います。
⑦もう一度見る
同じ動きをもう一度してもらい、さっきと比べます。ご本人がどう感じるかも聞きます。
見る → 考える → 整える → 動かす → もう一度見る。 これがBodyAllの基本の流れです。
整体なのか、ストレッチなのか、4Dラクリスなのか、パーソナルトレーニングなのか。最初から方法を決めることはしません。その日の身体を見てから、必要なものを組み合わせます。この考え方は、[何を選べばいいか分からなくても大丈夫。BodyAllが「方法から決めない」理由](リンク)で詳しく書いています。
14. 股関節は「柔らかさ」だけでは判断しない
股関節は、柔らかさだけでは判断しません。
必要な可動域があるか
その範囲を、自分で動かせるか
その位置で、支えられるか
この3つを、その人の身体全体の中で見ます。
15. 「股関節が気になる」は入口。でも、股関節だけで終わらせない
股関節が硬いなら、股関節を見ます。股関節が気になるなら、まず股関節を見ます。
でも、股関節だけでは終わらせません。
股関節がどれだけ動くのか。自分でどこまで動かせるのか。その位置で身体を支えられるのか。膝や足首、骨盤、体幹とどうつながっているのか。そして、日常生活や競技の中で、その股関節をどう使っているのか。
そこまで含めて見る。それが、BodyAllの身体の見方です。
よくある質問
Q. 股関節が硬いだけでも相談していいですか?
A. もちろんです。「股関節が硬い」「前屈が苦手」だけで大丈夫です。身体を見たうえで、その日に何をするかを一緒に決めます。
Q. 股関節以外も見ますか?
A. 股関節まわりはもちろん見ます。そのうえで、必要に応じて骨盤、膝、足首、体幹の動きも確認します。
Q. ストレッチで股関節を柔らかくすれば十分ですか?
A. 柔らかさも大切な要素の一つですが、それだけでは十分とは考えていません。自分で動かせること、その位置で支えられることも含めて見ていきます。
Q. 股関節に痛みがある時でも行っていいですか?
A. 強い痛み、腫れ、熱感がある時、怪我の直後、歩けない・体重をかけられないほどの痛みがある時は、まず医療機関を受診してください。BodyAllでは診断や治療は行っていません。
Q. 何回くらい通えばいいですか?
A. 身体の状態や目的によって違うので、最初から回数を決めることはしていません。一度身体を見たうえで、必要であれば今後の利用について相談します。
関連する記事
症状から見る、BodyAllの身体の見方
[肩こりなのに、肩だけを見ない理由](リンク)
[腰痛なのに、腰だけを見ない理由](リンク)
[膝が気になるのに、膝だけを見ない理由](リンク)
BodyAllの考え方
[何を選べばいいか分からなくても大丈夫。BodyAllが「方法から決めない」理由](リンク)
note「ベストなアンバランス」
ご利用について
[平岡浩司について](リンク)
[サービス一覧](リンク)
[初めての方へ](リンク)
※BodyAllは医療機関ではなく、診断・治療などの医療行為は行っていません。強い痛みや腫れ、熱感がある時、怪我の直後などは、まず医療機関を受診してください。
----------------------------------------------------------------------
BodyAll
住所 : 東京都豊島区南池袋2丁目14−1
マンション池袋803
電話番号 : 090-8225-3209
パーソナルケアができる整体ジム
もみほぐし整体でリラックス
頑固な肩こりを和らげる整体ケア
痩身整体で目指す理想体型
困った腰痛に届ける整体施術
----------------------------------------------------------------------
