腰部脊柱管狭窄症とは?間欠跛行の症状・治療と、その後の身体の使い方
2026/11/05
こんにちは!元プロ競輪選手、身体再構築トレーナーの平岡です。BodyAll池袋を一人で運営しています。
少し歩くと、脚が痛くなったり、しびれてきたりする。前かがみになって休むと、また歩ける。
そんな症状を調べていて、「腰部脊柱管狭窄症」という名前にたどり着いた方もいるかもしれません。
この記事では、腰部脊柱管狭窄症について、症状や似た症状を起こす病気、医療機関を優先した方がいいサインを整理します。そのうえで、医療機関で状態を確認したあと、身体の使い方をどう考えるかまで、順番にお話しします。
1.腰部脊柱管狭窄症とは
脊柱管は、背骨や椎間板、関節、靭帯などに囲まれた、神経の通り道(トンネル)です。長い年月、身体を支え続けるうちに、これらの組織が変化して、脊柱管が狭くなることがあります。
腰の部分の脊柱管や椎間孔が狭くなり、神経や血流に影響が出て、症状が現れると考えられている状態。これを、腰部脊柱管狭窄症と呼びます。
ただし、腰部脊柱管狭窄症は、一つの病気というより、いくつかの症状の組み合わせからなる状態として説明されています。定義についても、医学的に完全に統一された見解があるわけではありません。
「画像で脊柱管が狭ければ腰部脊柱管狭窄症」という単純なものではなく、症状や診察の結果と合わせて、医療機関が判断します。
2.どんな症状があるか
主な症状は、お尻から脚にかけての痛みやしびれです。時には、脚に力が入りにくくなる(麻痺)こともあります。股間のほてりや、排尿のあとも尿が残っている感じ(残尿感)、便秘などが現れることもあります。
こうした症状は、主に立ったり歩いたりすると悪くなるのが特徴です。
また、「腰部脊柱管狭窄症なら、必ず腰が痛い」というわけではありません。診断にあたっても、腰痛の有無は問わないとされています。
3.間欠跛行とは
腰部脊柱管狭窄症に特徴的な症状の一つが、間欠跛行(かんけつはこう)です。
歩き始めると、脚に痛みやしびれが出てきて、歩き続けるのがつらくなる。前かがみになったり、座って休んだりすると症状が和らぎ、また歩けるようになる。
歩いては休み、休んではまた歩く。これをくり返す状態を、間欠跛行といいます。
ただし、「間欠跛行がなければ、腰部脊柱管狭窄症ではない」というわけでもありません。脚に症状があっても、歩き続けられる方もいます。
4.似た症状を起こす病気もある
歩くと脚が痛くなり、休むと楽になる。この症状は、腰の神経だけが原因とは限りません。
脚の動脈の血流が悪くなる「末梢動脈疾患」でも、似た症状が出ることがあります。こちらは「血管性間欠跛行」と呼ばれ、腰部脊柱管狭窄症による「神経性間欠跛行」とは、医療機関で足の血管の状態なども確認しながら区別されます。
BodyAllが、「これは神経性です」「これは血管性です」と判断することはありません。歩くと脚が痛くなる、しびれるという症状を、まだ医療機関で確認していない場合は、まず医療機関での確認をおすすめします。
5.画像と症状の関係
腰部脊柱管狭窄症を考える時は、画像の受け止め方にも注意が必要です。
MRIなどの画像検査は、より詳しく診断するために行われる、重要な検査です。一方で、画像で脊柱管が狭く映っていることと、実際に症状が出ていることは、必ずしも一致するとは限りません。
診断は、画像だけでなく、症状の出方や診察の結果と合わせて、医療機関が総合的に行います。
「画像で狭いから腰部脊柱管狭窄症」「画像で狭くないから関係ない」のどちらにも単純化せず、画像は重要な診断材料の一つとして扱われる。これが実際の位置づけです。
BodyAllでは、MRIなどの画像を医学的に読影・診断することはありません。医療機関の診断を、独自に否定したり変えたりする立場でもありません。
6.医療機関を優先した方がいいサイン
次のような症状がある時は、整体やセルフケアより先に、時間を置かず医療機関を受診してください。
・排尿や排便に異常がある
・脚の筋力低下や麻痺が強い
こうした症状には、重い神経障害が関係している可能性があります。
また、以前より歩ける距離が明らかに短くなってきたなど、歩行障害が進んでいる場合も、治療方針を含めて、早めに医療機関へ相談してください。
7.医療機関ではどう診断するか
医療機関では、まず問診で、症状の出方を確認します。立つ・歩くと悪くなるか、座る・前かがみになると軽くなるか、といった点です。
そのうえで、脚の筋力や感覚など、神経の働きを確かめる診察に加えて、足の血管の拍動など、血流に問題がないかも確認されます。必要に応じて、MRIなどの画像検査も行われます。
腰部脊柱管狭窄症は、こうした問診・診察・画像の結果を合わせて、総合的に診断されます。「MRIを撮れば、それだけで診断が決まる」というものではありません。
8.一般的な治療・リハビリ
脊柱管は、前かがみになると広がり、神経への圧迫が和らぐ性質があります。そのため、杖やシルバーカーを使って、腰を少しかがめた姿勢で歩くと、脚の痛みが楽になることがあります。
ただし、かがんだ姿勢を長く続けることは、腰痛の悪化につながることがあるとされていて、おすすめはできません。
手術以外の治療としては、薬物療法、運動療法、注射(神経ブロック療法)などが、一般的に行われます。
診療ガイドラインでは、専門家の指導のもとで行う運動療法は、自分で行うトレーニングと比べて、痛みの軽減や身体機能、日常生活動作などの改善に役立つとされています。一方で、コルセットなどの装具や、その他の物理療法については、現時点では十分な根拠が確認されていない部分もあります。
こうした治療で、症状が改善することもあります。ただ、歩行障害が進んできた場合や、排尿・排便の障害が現れて日常生活への支障が大きい場合には、神経の圧迫を取り除く手術が検討されます。
「腰部脊柱管狭窄症なら、全員この順番」という決まった流れがあるわけではありません。症状や経過によって、内容は変わります。
9.整体・運動を考える時
まずは、医療機関で状態と治療方針を確認することが大切です。
そのうえで、治療中であれば、医師から示されている活動や運動の制限を守りながら、身体の使い方やコンディショニングを考えていく、という選択肢があります。
ただ、「整体」という名称自体には、国が定めた資格制度がありません。いわゆる整体として受ける施術は、健康保険の対象外です。できることも、お店や担当者によって幅があります。
10.平岡浩司はこう見ています
ここからは、僕が身体を見る時の考え方です。
僕は競輪選手時代、慢性的な腰痛や腰の怪我を経験し、入院やリハビリを経て、競技に戻ってきました。
医療機関で診断や検査を受けていて、医師から運動や日常生活に大きな制限が出ていない。あるいは治療中でも、医師から示された範囲の中であれば。
そういう方の身体を見る時、僕は「前かがみで歩いている」「歩幅が狭い」といった見た目だけで、すぐに姿勢を正そうとはしません。
まずは、実際に立ってもらい、歩いてもらいます。座った姿勢から立ち上がるところも見ます。必要に応じて休憩を挟んでもらいながら、歩幅や左右の体重のかけ方、股関節、足首、体幹の動きを確認します。
僕がBodyAllで確認するのは、腰部脊柱管狭窄症そのものを医学的に評価することではありません。今その人が、どう立ち、どう歩き、どう身体を使っているかです。
11.BodyAllではどうするか
BodyAllでは、医療機関で状態を確認し、運動やボディケアに制限がない範囲で、今の身体の使い方を見ていきます。
【BodyAllで確認すること】
・立ち方、歩き方
・座る、立ち上がる
・左右の体重のかけ方
・股関節、足首、体幹などの動き
・必要に応じて、休憩を挟んだ時の動きの変化
【必要に応じて行うこと】
・整体、スポーツ整体
・ストレッチ
・パーソナルトレーニング、ピラティス
・その人の状態に合わせたエクササイズ
大切にしているのは、今できる範囲の動きを確認して、施術や運動の前と後で、その動きがどう変わったかを一緒に見ることです。
同じ「腰部脊柱管狭窄症」という診断でも、身体の状態や目的は一人ひとり違います。行う内容が同じになるとは限りません。
12.医療とBodyAllの役割
腰部脊柱管狭窄症を診断し、治療することは、医療機関が担う役割です。BodyAllが、この役割を代わりに担うことはありません。
一方で、病気そのものを診断・治療することと、その人が今どう身体を使っているかを見ることは、役割が違います。
たとえば、同じ「歩く」を見る場合でも、目的が違います。医療機関が歩行を確認するのは、病状や重症度、治療方針を判断するためです。BodyAllが歩行を確認するのは、今その人がどう身体を使っているかを見るためです。
医療機関で治療中の方でも、医師から活動・運動・施術などについて制限や指示がある場合は、その内容を最優先します。運動や施術をしていいか、どこまでならいいかが分からない時は、担当の医師への確認をお願いしています。BodyAllの側で、医学的な診断や判断を変えることはありません。
13.まとめ
腰部脊柱管狭窄症は、腰の神経の通り道が狭くなり、神経や血流に影響が出ることで、脚の痛みやしびれ、間欠跛行などが現れることがある状態です。間欠跛行に似た症状は血管の病気でも起こることがあり、画像だけでなく、症状や診察の結果を合わせて医療機関が診断します。
排尿・排便の異常や、脚の強い筋力低下・麻痺がある場合は、時間を置かずに医療機関を受診してください。以前より歩ける距離が明らかに短くなってきた場合も、早めに医療機関へ相談してください。
そのうえで、医療機関での確認や治療と並行して、あるいは治療が一区切りついたあとに、身体の使い方に不安が残る方は、身体全体から使い方を見直す選択肢として、整体なども候補になります。
BodyAll池袋のご案内
BodyAll池袋は、元プロ競輪選手・身体再構築トレーナーの平岡浩司が一人で運営する、完全貸切制のボディケアサロンです。
・医療機関とは役割を分けています:腰部脊柱管狭窄症の診断・治療は、医療機関の役割です。まずは医療機関での確認を優先してください
・完全予約制:一組ずつ、時間を区切って対応しています
・身体全体を見る:見た目だけで姿勢を正そうとせず、実際の立ち方・歩き方を確認してから、内容を組み立てます
・メニューを決めていなくても大丈夫:その日の身体を見てから、何をするかを一緒に決めます
・アクセス:池袋駅 西武南口から徒歩2分、東口から徒歩5分
BodyAllの考え方や、初めての方の流れ・料金は、下のボタンからご覧いただけます。
※この記事は一般的な情報をまとめたもので、個別の症状の診断に代わるものではありません。
※BodyAllは医療機関ではなく、診断・治療などの医療行為は行っていません。健康保険は使えません。排尿・排便の異常や、脚の強い筋力低下・麻痺がある場合は、時間を置かずに医療機関を受診してください。歩ける距離が明らかに短くなってきた場合も、早めに医療機関へ相談してください。
